やめよう。何もかも

お酒大好き!!労働はきらいです

おだやかじゃないわねぇ

電車に乗っていたら、喪服を着た家族が乗り込んできた。未就学児くらいの女の子を連れている。多分この子はまだ死を理解していないんだろうな。亡くなったのは近い親類だろうか。見たところ親も決して若くはない、30代半ばくらいだろう。そうすると、もしかしたら亡くなったのはこの子の祖父や祖母かもしれない。
ただ電車で見かけただけなので、気の毒に……というのは少し違うが、なんというか少し、悲しくなってしまった。

鎌倉殿 穏やかじゃなさすぎる!

ネタバレありまとまりなし
勢い

いや、凄いな今日の鎌倉殿は。第39回 「穏やかな一日」源実朝、泰時。最終回へ向けて、善と悪の間にあった義時のキャラクターがはっきりした回だった。
ナレーター長澤まさみ降臨。鎌倉の侍女だった
実朝から泰時へと送られた和歌。返歌を待つ鎌倉殿に、頭を悩ませながら、やったことのない歌を必死に考える泰時。
切的の会で嬉しさのあまり抱き合って喜ぶ泰時と鶴丸に、心を乱される実朝。間髪入れず差し込まれた闇小四郎でうやむやにされたが、おや?と思った。
実朝の無欲な様子は、色欲にまみれた源頼朝の対比かと思っていたが、まさかそう来るとは思わなかった。浮気上等だった頼朝や頼家に対して、子を成さなかったという実朝をどう解釈するかが焦点となったが、それは決して彼が無欲だったというわけでなく、周りに理解されず決して打ち明けられない感情に常に戸惑っており、それが切的の会での怒りの爆発へと繋がる。
実朝のカミングアウト、全てを受け入れる御台所の千世。これまでの回で、実朝の相手にされていない様子だった千世だが、それに対して何も言わず、何を考えているのかあまり分からなかったが、和田殿が鎌倉殿に訪れるシーンで、そんな彼女の少し悲しそうな表情が映し出されたことで、彼に対する愛情を感じた。実朝は側室を持つことに申し訳ないと話していたが、それは決して彼女が上皇の姪だったからではなく、愛すことが出来ない彼女自身に対して本当に申し訳なさを感じてしまっていた。カミングアウトのシーンでは、そんな彼女に対する申し訳なさと、打ち明けてくれたことに敬意を示し、愛情をもって受け入れる彼女の反応が印象深い。
第35回で自分の感情とは別のところで決まってしまった結婚へのもやもやを、和田殿から紹介された占い師に打ち明けた際に、「お前の悩みはお前ひとりだけの悩みではない、これまでも同じ悩みで苦しんできた人がいる」と言っていたそうだ。これまで曖昧にされていた実朝の感情、不本意ながら迎えてしまった正室とそんな彼の全てを受け入れた彼女。これまでつながらなかったふたりの関係は、より深い所で繋がっていくように感じた